すべての人にその気持ちがあったのなら。

　気の合う仲間と一緒にいたら楽しい。もちろんそんなの当然なこと。でも、世の中にはたっくさんの人が生きていて、その数だけの性格・体質がある。だから一緒にいても楽しくない、自分と合わない人だって当然いるわけで。
　
　昔からよく思っていた。どうしてみんな人を簡単に嫌いだと言えるのか。あいつが嫌い、あの先コウが嫌い・・・僕はそういうのを聞くのがあまり好きではなかった。でも、僕は弱い人間だから「お前もそう思うだろ？」という問いかけに「うん。」と答えざるえなかった。そして今もその傾向がある。
　
　こんなこといっている僕だが、では本当に人を嫌いになったことがないかといったらそんなことはない。波に飲まれやすい性格なんだようね、人が「ダメだ。」といったものをすぐ鵜呑みにしてしまう。自分で真意も確かめず。その人に対する見る目を変えてしまう。
　
　人に何を言われても、変わることのない強い自分を持ちたい。
　
　もし、すべての人に『嫌う理由をつくらない』という気持ちがあれば、どれだけいい世の中になるだろうか。それだけできっと戦争すらなくなるに違いない。そんな大きな規模でみなくとも、少なくとも僕はこんなに重い気持ちにならなくってすむのに。