笑顔が一番！

　「前で真ん中の席はつらそうですなぁ。」
　
　「そう思われるのなら、あなたもこっちゃあ来やんせ。」
　
　「あははは、私はあっちに座るから！」

　
　なんて会話で5限目が始まった。彼女は僕の座っていた席より1つ前の列で一番右端に座った。（大学ですから横の席が全部くっついているのです！）こんな日常的なトークで彼女の笑顔を見ることが出来る。僕はそれだけで嬉しい。
　
　授業というものは真面目に聞くのが普通なのだろうが、正直だるい。よって右隣の友人（男）と軽くふざけあっていた。すると、一瞬友人の顔越しに彼女の顔が見えた。その顔はとても沈んでいた。もちろん、彼女は1人で講義を受けていたので1人でニタニタしていても変なのだが、それにしても暗い表情だった。
　
　なにが彼女にそうさせているのだろう？なにかあったのかな？まさか僕がからんでいるのでは！？
　
僕はとても苦しい気持ちになった。だって彼女の力になってあげたいのに、なってあげることができないのだから。もし僕が彼女に気を使っていることを彼女に知られてしまったら、余計に彼女を困らせてしまうことになるだろうから。だから、僕は見守ることしかできないんだ。
　
　
　君は（誰でもそうだけど）笑顔でいる時が一番輝いている。だからほら、笑って。
　
　
　
　よしっ、今度は爆笑トークを用意しておこう！！